データを編む

辞書編纂の様子を「舟を編む」と名付けるのは素敵だと思うが、僕は、画像の自然言語検索を開発するために、シソーラス(類語)辞書データベースを作る際に、徳島大学の青江先生の研究室を見学させてもらったことがある。
青江先生は、ATOKの生みの親である。ATOKの意味を知らない人がほとんどだと思うが、AOE TOKUSHIMAの略なのだ。ジャストシステムは、青江先生がいたから、一太郎を開発できた。
青江先生は、大学に自然言語処理ベンチャー企業を作っており、当時はMAC用のことえりや、NTTデータの辞書を作っていた。
それでそのデータベース作成のために、地元の主婦やOLを雇っていたのだが、その様子はどちらかと言うと、ブロイラーに似ていたのが印象的だった。まさに人海戦術。
データを編む作業は、文学とはちょっと違う。