新しい抽象表現

写真が超親密な風景と、超疎遠な風景に分離していく。それは表裏一体であると書いたが、shadowtimesで紹介している作品の傾向を見ていると、新しい抽象写真という流れが生まれている気がする。
結局、デジタル写真によって、写真表現の根幹だった、被写体、レンズ、カメラ、フィルム、プリントの組み合わせの大部分が、カメラの電子的な処理によって行われるようになりブラックボックスになっている。
その際、表現をする余地が、写実の方に少なくなり、抽象性の方に表現の可能性を見出しているのかもしれない。
実際、「新しい技」を写真家が作り出してもすぐ真似される、シュミレーションするアプリが現れるという事態が起きている。どうやっているかわからない抽象性というのがポイントなのかもしない。(三)